ゆうちょ銀行で硬貨取り扱い手数料の有料化の影響か?釣り銭は客同士で!?

2022年1月17日から、ゆうちょ銀行のATMで硬貨預け払いの際に手数料が新設されたことが消費者にも影響が出るかもしれません。一つの出来事から検証してみました。

ゆうちょ銀行の硬貨取り扱い手数料の有料化とは?

ゆうちょ銀行:利用料等の新設・改定

ATMで硬貨の預け入れや払戻しをする際に手数料が発生するというもので、メガバンクや地方銀行などでは掛らない手数料です。

ゆうちょ銀行の場合、金種に関わらず硬貨の枚数が50枚までであれば、ATMではなく窓口で預け入れをすれば手数料は掛かりません。

そもそも、ゆうちょ銀行には他の銀行にある「両替機」がないことがこの違いの要因と言えそうですね。

近年、金融機関の動向は人の手を介する手続きは手数料を高く、ATMやネットでの手続きの場合は手数料が安くしていますが、一部のこととは言え、窓口で手続きをした方が安くなるのはちょっとしたトリビアのような感覚もします。

新たに新設された硬貨取り扱い手数料は、硬貨の他に異物が混入するなどして故障することが多かったんだろうと思われます。操作に手間取ってATMが止まることもあったでしょうし、行列の原因にもなっていたと思われます。そのようなことから有料化は避けられないことで、そもそも民営化してもこれまで無料だったことの方が特別だったと言えます。

あまり意識しないことかもしれませんが、硬貨の取り扱いのあるATMは銀行内のもので、スーパーや駅のATMもコンビニのATMも一般的に硬貨の取り扱いはしていません。

両替も有料の時代

銀行における手数料の改定は昨年からじわじわと広がっています。とは言え、全て値上げと言う訳ではなく、ネットを使った取引に関する手数料は値下げ、両替手数料は値上げなど現金を使うもの、人の手が掛かるものは値上げされる方向にあります。

2019年10月の消費税増税のタイミングでキャッシュレス消費者還元事業が実施され、国を上げてキャッシュレスを推進しています。そしてデジタル庁も発足し、政府は「デジタル田園都市国家構想」を掲げデジタルファーストな世の中にしていくことを宣言しています。

現金社会を維持するためには年間1兆円以上のコストが掛かっていますが、キャッシュレスが普及することでこのコストを削減することができます。

このような時代の流れはキャッシュレスを使えない人に対するイジメだ、と言う声もあがっています。金融機関が経営努力を怠っていると言う声もあります。

金融機関に限らず、日本の企業や事業者は並々ならぬ企業努力を続けています。その証拠に先進国でも稀に見る物価安の国が日本です。安くするために努力を続けた結果、日本の賃金は全く増えていないのが現状です。バブル崩壊して30年超、もう、耐えるにも限界が来た、コロナがそれを早めたと個人的には考えています。

企業努力と言う名の来店客への転嫁?

1月下旬、知人とランチに飲食店での会計の際のこと、別々に会計をしようとしたところ”別々にはできない。お釣りもないから”と、”あなたはこっちの人にお金渡してね”と。つまり、釣り銭なく払うように、別々にしたければ、自分達でなんとかしてちょうだいと言うことだったわけです。

通常、現金しか使えない店には行かないものの、地方だったこともあり現金のみは想定内で少しばかりの現金を持って出かけていたので釣り銭なく支払ったわけですが、一連の対応に安くてすごく美味しかった料理の味は吹き飛び、二度目はないなと思った次第です。

あくまでも憶測でしかありませんが、硬貨の取り扱い、両替手数料の改定に対して、手数料を払わなくて良いように来店客から硬貨を出して貰えば手数料を負担せずに済むと言う考えに至ったのではないかと。

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値上げしてでもキャッシュレス決済の導入を

前述の通り、デジタルファーストの時代はキャッシュレス決済がスタンダードになります。直に、一人当たり最大20,000円分のマイナポイントが一定の条件のもと支給されます。このマイナポイントはキャッシュレス決済を導入している店舗で使われます。

キャッシュレス決済は、顧客単価が高くなるというデータがあります。その上に、労せずにもらったポイントとなれば、恐らくさらに客単価は高くなるでしょう。

もう、ほんの数年前のような現金社会には戻りません。地方の方もご高齢の方もキャッシュレスが簡単で良いと感じていて、キャッシュレス決済が使えることが店選びに影響すると回答する人がどんどん増えています。

利益率が低く、物価上昇が続く中で決済手数料の負担が厳しいからこそ、値上げをしてでもキャッシュレス決済を導入する時期が”今”だと考えています。消費者にとっては給料がなかなか上がらない中での値上げは辛いところですが、今、値上げをしなければ、事業を続けることができなくなることさえあります。

まだ、キャッシュレス決済を導入していない事業者、お店は急いで導入することを強くお勧めします!!