キャッシュレス体験会の考察
2018年8月から毎月1回のペースで開催している「キャッシュレス体験会」について、半年を経過したところで一旦、ここにまとめてみた。
キャッシュレス体験会の内容
目的:スマホでQRコード決済を体験する開催時間:平日13:30〜15:00 (90分)
場所:カフェ、企業内会議室など
参加人数:全21名 参加費:1,080円(サービス価格)
体験会開催の経緯
キャッシュレス体験会を開催した経緯は、2013年7月から毎週水曜日、スマホの質問を受ける「アプリCafe」を開催しており、女性や高齢者がスマホをどの様に使い、どんなところでつまずいているのかを把握していたことから、スマホ決済が消費者にとってどれだけハードルが高いことか想像できていた。
また、60代以上の女性が、電子マネーやカードを利用する際、金額が足りずにブザーが鳴るのが恥ずかしい、失敗して後ろに並んでいる人を待たせて人に迷惑を掛けたくないものの、キャッシュレスにしたいとの思いがあると言うアンケート結果を目にしたことから、少しでもこれらのハードルを回避できる環境が提供できればと言う思いがあった。
2018年4月から、ふくおかフィナンシャルグループのメディアmymoでキャッシュレス体験記の連載を担当させて頂いたことで、キャッシュレスのメリット・デメリットを意識するキッカケとなった。いろいろな決済サービスを使っていく中で、「これは教えてくれる人がいないと使えないだろう」と言うこともヒシヒシと感じ、キャッシュレス体験会を開催する後押しとなった。
キャッシュレス体験会の内容
- キャッシュレスの環境と背景
- スマホ決済の仕組み
- 金融業界の動向
- スマホ決済ワーク
- 参加費のスマホ決済による支払い
2018年8月から11月まで口頭で上記内容を話していたものの、12月、企業の従業員の向けに開催したことを機にスライドを作成し、茶話会形式からセミナー形式にも対応できる様に対応した。
スマホの操作方法を伝えるだけの体験会ではなく、キャッシュレスの環境や金融業界の動向にまで触れているのは、多くの消費者がキャッシュレスが普及するのか?と言う疑問を抱いていることに起因するもの。
ファイナンシャルプランナーの経験から、ことお金のこととなると、理解して納得しない限り多くの人の行動は変わらないと感じており、良さそう、便利そう、とりあえず使ってみよう、と言う見切り発車で動ける人は一部の人に限られると感じている。
体験会参加の動機
福岡市はキャッシュレスの実証実験を行っており、地元の情報番組でもその取り組みの様子が取り上げられていた。加えて、Facebookで私自身、キャッシュレスの事を頻繁に投稿していたため、つながりのある方々のキャッシュレスへの関心度は一般の方より高く、会うと必ずキャッシュレスの話になると言う状況。
開催当初は個人事業者の方々の参加で、導入する前に、まずは自分が使って体感したいと言う考えで参加。また、現金派ではあるけれど、世の中の動向からキャッシュレスに移行していかなければいけないと危機感を持っての参加。日頃からポイント活用などを行い、効率的な生活をしている方の参加。など
ハンズオン
説明を終えた後は、ハンズオンで実際にアプリのダウンロードから行うが、必ず登録できない人が1人は出て、その都度、問題を解決すべく対応をした。現時点での参加人数が少ないため、登録できない理由は全て異なっている。
例)
・銀行口座登録ができない
・パスワードや暗証番号が分からない など
体験会を開催して
体験会を開催して、改めてその必要性を痛感すると共に、今ことスマホの基本的な使い方やセキュリティに対する知識を習得しておかなければならないと感じた。さらには、変化するお金の管理の方法、付き合い方について、レクチャーする環境が欠かせないと痛感した。
今後 キャッシュレス講座の開催も合わせて実施する。
①キャッシュレス
②セキュリティ
③お金の管理の仕方と家計簿アプリ
3回セットで開催する。
キャッシュレスの講座は今後、全国で開催されることと思われるが、消費者向けに開催する場合には、ファイナンシャルプランナーとパソコン教室などで日頃からITツールの指導を行っている方とのコラボでの開催が望ましい。
キャッシュレスはFinTechのカテゴリーであり、どちらか一方に精通していても十分ではないと考える。