キャッシュレスFUKUOKA 実証実験中間報告会

1月9日、福岡市のキャッシュレス実証実験の中間報告会が開催され参加して来ました。 この日は、今年6月に福岡市で開催されるG20財務大臣・中央銀行総裁会議の150日前ということで、「ワールドキッチン」「FinTechがもたらすFUKUOKAのミライ」と2つのイベントが開催され、実証実験の中間報告会はその一環として開催されました。

  

ワールドキッチン

博多駅前広場で開催されたワールドキッチンは、9つの国の料理ブースが出店。 でも、ただの食のイベントではありません。注文から決済までをテーブルで完結できると言う、LINEの新サービスの実証実験が行われました。

まずは、どんな料理があるのか見て回った後、早速、体験。 【LINE注文】ワールドキッチン博多駅前と言うアカウントを友達登録するところから。

すると出店している9店舗が表示されるので、気になるお店、メニュー、個数を選んで注文、そしてLINE Payでお支払い。

すると、店舗側に注文が届き、料理が出来上がるとLINEに通知が届くと言う流れ。 ショッピングモールのフードコートなどで渡されるブザーがLINEに変わると言えばイメージしやすいでしょう。

並ぶ時間がなくなり、小さな子どもを連れてあちこちウロウロしなくてもよくなるので、とても便利になりそうです!! すでに中国などでは普及しているテーブル決済が、ついに日本にも登場する日が近い様です。

 

FinTechがもたらすFUKUOKAのミライ

※撮影禁止のため、写真はこの2枚のみ

高島市長の挨拶の後、講演をされたのがLINEの出澤社長。 福岡市とLINEは包括連携協定を締結しており、キャッシュレスをはじめとするFinTech分野に限らず、今後の展開も含めた話がありました。

とは言え、個人的に最大の関心はキャッシュレス実証実験の中間報告。

 

キャッシュレス実証実験中間報告会

実証実験に参加している事業者は8社

  • LINE
  • Kototuna
  • NIPPON Tablet
  • 楽天pay
  • 福岡銀行
  • Origami 
  • PayPay
  • マネーフォワード

決済事業者だけではなく、多言語メニューのKototunaやクラウド会計のマネーフォワードも参加しています。

限られた期間内での実証実験のため、全体的に母数は少ないと言う印象でしたが、それでも効果や課題は明らかになっている様です。 例えば、飲食店では衛生面の向上や滞在時間のアップ、新規顧客獲得など、当初より想定できたことが実証されたり、想定外の効果が現れたり、実証実験に協力した店主からは「みんなキャッシュレスを導入したら良いのに」そんな声も上がっているとの事でした。

 

実証実験期間中、福岡市の域を超えた大きなニュースがありました。消費税増税時、9ヶ月に渡って最大5%還元される、PayPayの100億円あげちゃうキャンペーンと言った大きな動きがあったり、LINE PayやOrigamiのポイント還元や割引があったり、次々と企画が開催されました。

実証実験としては、 LINE Payは福岡市の公共施設への導入や屋台への導入。 楽天ペイは福岡の大きなイベント、サンセットライブやクリスマスマーケットへの導入、福岡銀行は福岡大学との学園祭イベントへの導入。

などなど、詳細はこちら
LINE Payからは中間報告会のプレスリリースが出ていますので、こちらも是非、ご参照下さい。

各社が共通していたことは、「1社が単独で、ではなく全社が切磋琢磨しつつ、協力して普及に努めることが重要」と言うこと。

  

新しいものが好きな市民性、市をあげて実証実験として取り組み、地元の各情報番組でも取り上げられている福岡市でさえ、事業者も消費者もキャッシュレスに対しては疑心暗鬼になって踏み込めない人の方が多いのが現状です。

一方で、キャッシュレスは儲かると言う人もいて、確かにそんな一面もあり、PayPayのキャンペーンで認知度も利用者も急増してはいるものの、足元の事業者、小売店主がキャッシュレス導入すると言う方向へ舵を切るまでにはまだまだ時間も説明も必要です。

福岡市のキャッシュレス実証実験に続けと、他県での取り組みも進んでいる中、福岡市が次年度も継続して実証実験をするのか、はたまた今年度で終了するのか定かではありませんが、まずは最終報告会を楽しみにしたいと思います。