キャッシュレス専門店へ

2017年11月、ロイヤルが現金を扱わないキャッシュレス専門店「GATHERING TABLE PANTRY」を日本橋馬喰町にオープンした。

オープンしてしばらくは注目を浴びたものの、半年以上が経った今となっては、特に話題にあがることも少なくなっていた。

あれからまだ1年も経たないけれど、キャッシュレスを取り巻く環境は大きく変わっている。

この6月、LINEがキャッシュレス手数料無料と打ち出したのを皮切りに、続々とキャッシュレス導入と言う声が大手フランチャイズ店などから発表された。また、Amazonやメルカリ、auと言った既に自社マーケットを持った企業のキャッシュレスサービスへの参入も発表されている。

さて、そんな中で訪れた「GATHERING TABLE PANTRY」
他のスケジュールの関係で時間は21時近くと遅い時間。入り口はロイヤルを思わせる雰囲気はなく、暗い街中にうっすらと光るライトがハリウッド映画に出てくるアメリカの場末のレストランを思わせた。

店内に入ると、2組のお客さんと接客の店員が2名(1人はほどなく帰ったようだ)、厨房には1人だったように思う。
店内の雰囲気もテーブルも椅子も、ファミリーレストランのロイヤルからは想像のつかない感じ。 適当なところに座ったところで、店員がiPadを持って来て、キャッシュレス専門店であること、タブレットの使い方について簡単に説明があった。

どんなメニューがあるのか、タブレットをスライドさせながら、ロイヤルのお気に入りメニュー“ハッシュドオムライス”を探した。残念ながら、オムライスはなかったけれど、メニューにはロイヤルを思わせるハンバーグやドリアなどがあった。

食べたいものも、飲みたいものもタップするのだが、2杯目のワインを頼む時、うっかり赤と白を間違えてしまって、飲み物を注文する時は画面デザインが類似しているため、注意が必要。

タブレットで注文するのは、特別新しい事でもなく、居酒屋や回転寿司などでも導入されている。

運ばれてきた料理は、ロイヤルの味である意味安心感を持って食べることができた。と言うのも、一昨年夏に出かけたハウステンボスの「変なレストラン」
ここではロボットがお好み焼きを焼き、カクテルを作り、ロボットが働くバイキングスタイルのレストラン。

ハウステンボス「変なレストラン」
ハウステンボス「変なレストラン」

新しい取り組みの2店舗を比較した時、「変なレストラン」では味や見た目、店内の清潔感や料金など総合的に見て次はない、まだまだ先、そう感じたものの、「GATHERING TABLE PANTRY」では、何ら特別なことはない、普通の飲食店だなと。

ふと、何を一人大騒ぎしてたんだ?

と我に返ってしまうほど、数ある飲食店のうちの一つでしかない。

飲食店が勝負すべきは、やはり“味”であり、“オリジナリティ”であり、最近、雑になりつつある“接客の質”など、店の核となる部分である。 当然の事だけれど、一般の消費者にはキャッシュレスかどうかと言うのは、今はまだ、それほど重要な事ではないし、飲食店を選ぶ際に選択基準にもならない。
因みに、カードが使えるところしか行かない、そんな人達もいるのは確か。因みに私は、そっちより。

さて、「GATHERING TABLE PANTRY」では、「会計(Check)」をタップするだけで精算はその場で済ませることができる。いわゆるレジ担当のスタッフは必要ないし、レジを締めて当日の売上げを夜間金庫に預けに行く必要もない。何店舗も経営しているオーナーにとって、これは大きなポイントになるだろうが、キャッシュレス専門と振り切らない限り、ゼロにはならない。

「GATHERING TABLE PANTRY」が従来の店舗と比較して、どれくらい人件費削減がはかれたのか、公表されるのを期待したい。

キャッシュレス導入はまだ早い

そう思っている経営者が恐らく一般的だろう。 キャッシュレス、スマホ決済について広く情報収集をし、今回このタイミングでキャッシュレス専門店に足を運んで、率直な感想は「キャッシュレスレスくらい、とっとと導入しちゃおうよ❗️」と言うこと。

キャッシュレスはあくまでもバックオフィスの業務効率化に過ぎないこと。導入することで、喜んでくれる客はいても、迷惑する客はいない。 キャッシュレス手数料無料は、リリース後3年間だ。登録完了後、3年間ではない。

この3年の間には、ラグビーワールドカップが開催され、東京オリンピックも開催される。そして、忘れてはならない消費税増税が控えている。

済手数料が高いと導入を躊躇っているのなら、LINE PayやPayPayを導入すれば良い。すでにクレジットカード決済の導入をしているのなら、少しの負担で最もスマートな決済方法「交通系カード決済」を導入できる。

この3年間の決済手数料無料を「3年後は有料になるんでしょ?」と導入しないのは、経営努力をしません、と宣言しているようなものではないだろうか?

「規格が統一されてないなら、統一されるまで待つよ」と言う声もあるだろう。確かにそれも一理あるのかも知れない。ただ、規格統一の話し合いはまだスタートしたばかり。普通に考えて、すでに先行してスタートしているものが、全く使えなくなる、そんな仕組みが標準化されるとも考えにくい。規格統一に向けて話し合いがなされようとも、3年間のカウントダウンが止まる訳ではない。

3年間無料の期間を最大限活用して、来るべき消費税増税による売上げダウンと、景気が沈むと言われる東京オリンピック後に備えて、今すぐにでも、キャッシュレス導入すべきだ。